初めての一人暮らしの部屋探しで、本当に見落としがちな12のポイント

初めての一人暮らしをする場合、どのような条件でお部屋探しをしたらいいのか悩んでいる人がいるのではないでしょうか。
既にいくつかの物件に目星をつけている方の中にも、「もっといい物件があるのではないか」「物件選びには失敗したくない」と考えている人もいるでしょう。
特に入学や就職といった人生のターニングポイントで引越しをする場合、忙しさからお部屋探しに十分な時間が取れないケースもありますよね。

そこでこの記事では、一人暮らしの引っ越しをする前に知っておきたい「本当に見落としがちなポイント」についてまとめています。初めての一人暮らしをするときのお部屋探しに不安を抱えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

見落としがちなポイント(家賃・初期費用編)

見落としがちなポイント(家賃・初期費用編)

保証会社への加入が必須となる物件

賃貸物件を借りるとき、ほとんどのケースで連帯保証人もしくは保証会社への加入が必要になります。
毎月きちんと期日までに家賃を支払う人がほとんどですが、中には家賃を滞納してしまう人や長期間にわたって滞納したまま逃げてしまう人がいるのです。 そのため、万が一借主が家賃を滞納した場合に備えて、連帯保証人や保証会社への加入を必須としている物件が多いのでしょう。

募集されている物件の中には「連帯保証人不要」となっているものもありますが、実際は「連帯保証人は不要だけれど、保証会社への加入は必須」としているケースが多くあります。
保証会社の加入には、初期費用として家賃のおおよそ20~100%かかったり、月々の家賃に数%上乗せされていたり、保証会社との契約の更新料が設定されていたりすることがありますので、契約前に諸条件を確認しておくことが大切です。

気になる物件に「連帯保証人不要」という条件が記載されている場合は、事前に保証会社の加入が必須であるかを確認することをおすすめします。
事前に確認しないまま契約してしまうと、「思ったよりも初期費用がかかっている」「想定していたよりも月々の支払いが高い」といったことになりかねません。 連帯保証人や保証会社に関する記載がない場合も、念のため不動産会社や管理会社に確認するとよいでしょう。

賃料・管理費以外にかかる月々の費用(生活サポート(24時間サポート)など)

賃貸物件によっては、賃料・管理費の他に、ゴミ回収費・町内会費などが月々の料金としてかかる場合があります。 また、駐車場を借りる場合は、駐車料金についても確認しておく必要があるでしょう。
物件を契約する前に、家賃・管理費以外にかかる費用がないか確認しておくことをおすすめします。

さらに、物件の中には「生活サポート(24時間サポート)」といったサービスへの加入が必須となる場合があります。
生活サポート(24時間サポート)と呼ばれるサービスは、たとえば水漏れやトイレの詰まり・カギを無くした際の解錠など、入居中の様々なトラブルに対応してもらえるサービスです。
生活サポート(24時間サポート)は、いざという時に役立つ便利なサービスです。しかし、生活サポート(24時間サポート)への加入は有料であることがほとんどで、月々の支払いや初期費用として料金が上乗せされていることが多いです。
物件情報や初期費用の見積もりなどに生活サポート(24時間サポート)が入っている場合は、加入必須であるかを確認することをおすすめします。不安な人は、記載がなかったとしても、念のため不動産会社・管理会社に確認するとよいでしょう。

敷金0円の物件は、ハウスクリーニング代に注意

賃貸物件を借りるときにかかる初期費用の中で、大きな割合を占めているのが「敷金」と「礼金」です。
物件の中には敷金と礼金がどちらも0円というものもあり、初期費用を大幅に節約できるため人気を集めています。 しかし、敷金が0円の場合、退去時に料金を請求される可能性があるので注意が必要です。

そもそも敷金は預り金で、退去時に返還されるお金です。一般的には、退去時にハウスクリーニング代や修繕費用を差し引いた残額を返還しています。 故意・過失で設備を壊している場合など敷金を上回るほどの修繕費用がかかる場合は、退去時に敷金を上回った分の費用が請求されるということです。

したがって、敷金が0円の物件は初期費用を抑えることができますが、退去時にハウスクリーニング代や修繕費用がかかるケースがあるということを覚えておくとよいでしょう。なお、ハウスクリーニング費用がかかる場合は、賃貸借契約書に金額が明記されています。 わからなければ、不動産会社や管理会社に確認してみてください。

また、退去時に支払うお金を少なくしたいという人は特に、故意・過失で部屋を汚したり、傷つけたりするなどのことをしないように、できる限り丁寧に暮らすことを心がけましょう。

敷金・礼金など、初期費用についてもっと詳しく知りたい方はこちら↓

初めての一人暮らしに必要な初期費用は平均50万円?内訳と節約方法を徹底解説!

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賃貸物件での一人暮らしの初期費用に関する記事です。新居での敷金や礼金以外にも引っ越し代金や生活費など最初にかかる費用をまとめてご紹介します。

見落としがちなポイント(設備編)

見落としがちなポイント(設備編)

バス・トイレ別、独立洗面台

お部屋探しでは、バス・トイレといった水回りも確認しておきたいポイントの1つ。
一般的にはバス・トイレ別の方が人気ですが、バス・トイレが一緒になっている3点ユニットバスの物件よりも家賃が高くなっていることがほとんどです。 自身の求める家賃の条件と相談しながら考えるとよいでしょう。また、内見時には掃除のしやすさに注目することもおすすめです。

トイレ・バス・洗面台の3点ユニットバス、もしくはバス・洗面台の2点ユニットバスでは、洗面台近くにコンセントが設置されていないことが多いです。洗面台の近くでドライヤーなどの電化製品を使いたい人は、コンセントが設置されている独立洗面台のあるお部屋を探すことをおすすめします。
ただし、独立洗面台がないお部屋よりも家賃が高くなる可能性がありますので、ご自身の条件と照らし合わせて検討してみましょう。

キッチン・コンロ

一人暮らし向けの物件の場合、ファミリー向けの物件と比較するとキッチンが狭くシンクが小さいことがあります。
キッチンが狭いと電化製品や棚が置けなかったり、調理器具を収納できなかったり、調理作業がしにくいでしょう。 また、シンクが小さいと食器類を少量置いただけで埋まってしまうことが想定されます。
これから自炊を頑張ろうと考えている人は特に、キッチンの広さやシンクの大きさ、コンロの種類・数など、キッチンの環境を確認することをおすすめします。

居室の広さ・間取り

居室の広さや間取りも、お部屋探しの際に重要なポイントでしょう。
居室が狭いと物が置きにくくなるので、あらかじめ新居に運ぶ荷物の量を把握したり、家具の配置をイメージしながら内見したりして、自身の暮らしに必要な広さであるか確認することをおすすめします。

また、内見するときは居室の広さだけでなく、間取りも確認してみましょう。実際には間取り図にない柱があったり、反転タイプの間取りであったりするなど、間取り図と現況が異なる可能性があるからです。
内見時には、間取り図に書き込めるよう筆記用具などを持参したり、スマホで撮影して写真記録として残したり、メジャーアプリ・3D家具配置アプリなどを活用したりするとよいでしょう。

収納の場所・広さ

初めての一人暮らしで見落としやすいポイントの1つが、「収納」です。
一般的に、生活していくうちに物が増えてしまうことが多いので、収納の場所や広さを確認することは非常に重要です。
内見時に確認したときには十分だと思っていても、実際に荷物を入れてみると狭くて困ったというケースは少なくありません。
できれば新居に持ち運ぶ荷物をある程度把握した上で、内見時に部屋の中にある収納の場所や広さを確認するとよいでしょう。 特に、大きいサイズの荷物を新居に持っていきたい場合は、あらかじめ荷物のサイズを測っておくと確認しやすいのでおすすめです。

インターネットなどの通信環境

物件情報に記載されている「インターネット対応」というのは、「インターネットに対応している建物」という意味です。 したがって、「インターネット対応」の物件では、基本的にはプロバイダなどと契約をすればインターネットを使えるようになります。
プロバイダなどと個別に契約をせずにインターネットを利用したい場合は、「インターネット無料」となっている物件を選ぶとよいでしょう。

テレワークなどでデータ量の大きいファイルをやり取りする機会が多い人、YouTubeなどの動画をよく見る人、オンラインゲームをしたい人などインターネットの速度が気になる人は、建物の配線方式を確認するとよいでしょう。
たとえばVDSL配線方式である場合、電話回線を使って部屋にインターネットを引き込む仕組みのため、光回線を使う場合に比べて通信速度が遅くなってしまう傾向にあります。 建物の配線方式を知りたい場合は、不動産会社や管理会社などに確認しましょう。

また、物件の周辺環境によっては、携帯電話やスマートフォンの電波が建物内に入りづらいことがあります。 物件を内見する際には、自身の携帯電話やスマートフォンの通信状態を確認することも大切でしょう。

コンセントの位置や数

物件の内見をする際は、部屋の中のコンセントの位置や数を確認するとよいでしょう。
そもそも部屋の中に設置されているコンセントの数が少ないと、 家具・家電の置く場所が限られてしまいます。コンセントの位置よりも遠い場所に家具・家電を配置するには延長コードの使用などが考えられますが、 足に引っかかるなど事故の原因になりかねません。また、たこ足配線にしてしまうと、1つのコンセントから流すことのできる電流の量を超えてしまう危険性があります。

部屋の中に置く家具・家電が決まっているのであれば、どこに配置するのか想像しながら内見するとよいでしょう。 内見する際、間取り図にコンセントの位置を書き込んでおくと、家具・家電を配置するときに役立ちますよ。

セキュリティ・防犯

近年ではニュースなどで物騒な事件が取り上げられることがあり、賃貸物件のセキュリティを気にする人もいるでしょう。 特に初めての一人暮らしでは、楽しみもある反面不安もありますよね。
セキュリティ・防犯面が気になる人は、階数の高い部屋を選んだり、オートロック付きの物件やTVインターホン・防犯カメラの設置されている物件などを検討したりするとよいでしょう。
オートロック付きでも1階の共用部から侵入できてしまう物件がありますので、セキュリティ・防犯面が気になる人は、合わせて確認することをおすすめします。
さらに、内見時にはベランダが隣の建物・部屋から侵入できる作りになっていないか、近隣の建物からの見え方はどうかなども確認しておくとよいでしょう。

見落としがちなポイント(その他)

見落としがちなポイント(その他)

音の問題

初めての一人暮らしで不安に感じることの1つとして、音の問題が挙げられるでしょう。 集合住宅には上下左右に別の人が暮らしているため、他の人の音や自身の音の聞こえ方は気になるポイントですよね。 とはいえ、内見時に上下左右からの生活音を知ることは難しいでしょう。
どうしても音が気になるという人は、木造を避けて鉄筋コンクリート造を選んだり、最上階の角部屋を選んだり、窓の厚い物件を選ぶことで、改善できる可能性が高くなります。また、エントランスの掲示板に騒音トラブルに関する貼り紙がないか確認したり、不動産会社に物件内で騒音トラブルが起こっていないか確認してもらったりするのもよいでしょう。

ただし、集合住宅では1つの建物の中に複数人が暮らしているため、ある程度は仕方ない部分があると理解しておくことも大切です。住んでいく中で不満があれば、管理会社に相談してみましょう。

さらに、建物が大通りに面していたり、高速道路がすぐ近くにあったり、線路や踏切が近くにあったりするなど、建物の近くで大きな音がする可能性が高い場合は、部屋の中まで音がどの程度聞こえてくるか確認しておくことをおすすめします。

周辺環境

入学・就職のタイミングで、初めての一人暮らしをするという人も多いでしょう。お部屋探しの条件として、通勤・通学のしやすさも重要なポイントですよね。
学校や会社までの道のりに使う路線や最寄り駅の選び方も大切ですが、家から最寄り駅までの道のりも確認しておくことをおすすめします。
不動産広告に記載されている「徒歩〇分」は、「徒歩1分=80m」で計算されています。実際の道のりには信号や踏切、坂道などがあり、広告通りの時間ではたどり着けない可能性があるのです。気になる物件があれば、物件から最寄り駅まで実際に移動してみるとよいでしょう。

また、昼と夜ではまったく様子が違う街もあります。昼間はお店が開いていて人通りが多くても、夜はお店が閉まって人通りがほとんどなく、街灯も少なくて夜道が暗いということもあり得るのです。
気になる方、特に女性の一人暮らしの方は、実際の帰宅時間に周辺を確認したり、不動産会社や管理会社などに確認したりしておくと安心です。

さらに、物件の周辺にあるお店の確認もしておくことをおすすめします。コンビニ・スーパー・ドラッグストアなど、十分に買い物ができるお店が近くにあるかどうかも、一人暮らしする上では大切なポイントです。 気になる物件があれば、地図で確認したり、物件の周辺を歩いてみたりすると、実際の暮らしをイメージしやすいでしょう。

共用部分

共用部分を見ると、住人のマナーや管理状況がよくわかります。
たとえば、エントランスにチラシが散乱していたり、ゴミ置き場の清掃がされていなかったり、階段や廊下がホコリやゴミなどで汚かったりすると、管理状況が良いとはいえないでしょう。 管理状況があまり良くない物件の場合、住み始めてから何か問題があっても対応してもらえない可能性があります。
内見時には、エントランス・郵便受け・ゴミ置き場・階段・廊下などの共用部分も確認しておくことをおすすめします。

まとめ

まとめ

初めての一人暮らしの場合、理想が膨らんで希望する条件が多くなってしまいがちです。しかし、100%理想の物件に出会うことは難しいのが現実です。
お部屋探しをする際には、まず自身の希望する条件を書き出した後、「絶対に譲れない条件」と「妥協してもよい条件」に分けて優先順位付けしておくことをおすすめします。

内見するときには、ぜひ今回ご紹介した「見落としがちなポイント」を確認してみてください。
みなさんにとって暮らしやすい物件に巡り合うために、この記事が参考になれば幸いです。

執筆者

執筆者

小花 絵里  宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/FP2級など
不動産会社や住宅メーカーの不動産部に勤務。不動産賃貸・売買契約の他、社宅代行、宅地造成などの不動産業務に携わっていました。
現在は、不動産や金融関係の執筆をするフリーライターとして活動中。夫婦で不動産投資や株式投資を行っています。

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