大学入学を機に、地元を離れて一人暮らしを始める人も多いでしょう。
自由で快適な生活を想像して、初めての一人暮らしを心待ちにしている人もいるのではないでしょうか?
しかし、一人暮らしをするためには家賃や食費など生活に必要なお金が欠かせません。
そこで今回は、大学生の一人暮らしにかかる費用について解説します。
生活費の目安や仕送り平均額だけでなく、必要となるバイト代、生活費の節約方法についても解説しますので、これから一人暮らしを考えている人はぜひ参考にしてみてください。
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目次・一覧
大学生の一人暮らしにかかる生活費
まず、一人暮らしをする上で必ず把握しておきたいのが生活費です。
ここでは、大学生の一人暮らしにかかる生活費の一般的な内訳を見てみましょう。
項目 | 1か月あたりの費用 |
---|---|
食費 | 23,717円 |
住居費(家賃) | 50,461円 |
光熱費(水道・ガス・電気代) | 5,874円 |
保健衛生費(病院代・理美容院代等) | 3,183円 |
娯楽費・嗜好費(個人の趣味等) | 13,075円 |
その他の日常費(日用品・通信費等) | 13,367円 |
修学費(教科書代等) | 3,967円 |
課外活動費(サークル活動等) | 3,392円 |
合計 | 117,036円 |
光熱費:総務省「家計調査 家計収支編 第2表 男女,年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出(2021年7~9月)」
それ以外:日本学生支援機構「平成30年度学生生活調査結果(居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳(大学昼間部)下宿、アパート、その他)」
この表からは、毎月の生活費で11〜12万円程度かかることが読み取れます。
大学生は教科書や参考書の購入費用(修学費)やサークル活動に必要な費用(課外活動費)もかかります。
同じ大学でも学部やサークルなどによって支出が大きく異なる可能性がありますので、確認しておくことをおすすめします。
なお、今回ご紹介した項目のうち、「住居費」は地域によって相場が大きく変わるため、注意が必要です。
全国賃貸管理ビジネス協会の「全国家賃動向(2021年12月)」によれば、単身向けの1部屋(ワンルーム・1K・1DK等)の都道府県別の平均契約賃料では、東京都が68,441円、愛知県が51,494円、大阪府が55,060円となっています。
地方よりも都市部の方が家賃は高い傾向にあるため、一人暮らしを検討する場合は進学先の周辺相場がだいたいいくらであるかも調べておくとよいでしょう。
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大学生がもらっている仕送りはどのくらい?
大学生が一人暮らしを続けていく上で重要な項目となるのが、月々の収入です。
一人暮らしをするにあたり、仕送りをもらって生活をする学生も多くいます。
日本学生支援機構が公表している調査結果から算出すると、仕送り額の1ヶ月当たりの平均は5~6万円*。
あくまでも参考程度の数値となりますが、いずれにしても一人暮らしの生活費よりも少ない金額です。
足りない部分はアルバイト等で補う必要があるでしょう。
たとえば、仕送り額が6万円、一人暮らしに必要な生活費が11万円だと仮定してみましょう。
生活費の不足分である5万円を稼ぐためには、時給900円のアルバイトだとすると次のような働き方が考えられます。
①週3回(月12回)5時間 | 時給900円×5時間×12日=54,000円 |
②週2日(月8回)7時間 | 時給900円×7時間×8日=50,400円 |
③週4日(月16日)4時間 | 時給900円×4時間×16日=57,600円 |
時給900円のアルバイトで毎月5万円を稼ぐためには、週2~4回シフトに入り、4~7時間働く計算となります。
授業終わりの夕方から週4日4時間働く、大学が休みの土日に7時間働くなど学生生活とアルバイトとのバランスを考えながら、アルバイトの種類や働く時間などを検討していきましょう。
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生活費を節約する方法
無理のない生活を続けていくためには、節約を意識することも大切です。
生活費は工夫次第で安く抑えることは十分可能です。
ここでは、生活費を節約するための方法についてご紹介します。
ご自身に適した節約方法を見つけて、余裕のある生活を目指しましょう。
家賃の安い家に住む
生活費を節約する上でまず考えたいのが「固定費の見直し」です。
特に、固定費の中でも家賃は大きな割合を占めているため、重点的に考えたい項目であるといえるでしょう。
さらに、賃貸物件を契約して住み始めてから家賃を減額させることは難しいため、お部屋探しの時点で「ご自身の生活に適した家賃」を把握しておくことが大切です。
なお、無理のない支払いができる家賃は「すべての収入の3割程度」が目安だといわれています。
仕送り額やアルバイトの収入も踏まえた上で、生活に無理のない家賃を考えてみてください。
通信・ライフライン等契約の見直しをする
家賃以外の固定費も抑えられないかチェックしましょう。
たとえば、お部屋探しの段階で都市ガスの物件を選択すると、プロパンガスの物件よりもガス代を抑えることができます。
他にも「インターネット無料」の物件に引越しすることで、通信費を削減することが可能です。
ほかにも、通信費や光熱費などの契約を見直すことにより大きな節約効果を得られる可能性もあります。
ご自身の契約しているプランの内容がよくわからない人は、この機会にぜひ確認してみてください。
月額料金が高いと感じる人は、ご自身の利用方法に適したスマホ料金プランや生活に合った電力会社・ガス会社を探してみましょう。
特にスマホ料金の場合は、「学割」の内容も確認しておくことをおすすめします。
自炊をする
自炊の割合が多いか、外食ばかりの生活であるかによって、食費が大きく異なります。
生活費の節約を考えているのであれば、自分で料理する機会を増やすことをおすすめします。
ただし、自炊をするためには買い物や調理といった時間と手間がかかります。
課題などで忙しい時期や、友達と会う時は、外食でご飯を済ませるなど、ご自身の状況に応じて上手に使い分けて食費の節約につなげましょう。
また、大学の学食やアルバイト先のまかない制度を活用することにより、食費を抑えられる可能性があります。
アルバイトを探す際は、そういった視点で探してみることも1つの手です。
学割を利用する
学割は学生の特権ともいえるものですから、上手に活用していきましょう。
学割は映画館や遊園地などのレジャー施設だけでなく、交通機関、スマホ料金などにも適用されるケースがあります。
他にも、レポート作成や授業での発表など様々な場面で必要となるパソコンの購入に学割料金が設定されていることがあるため、購入前に調べておくことをおすすめします。
なお、学割を適用させるためには学校が発行する学生証や学割証が必要となりますので、忘れずに準備しておきましょう。
家計簿をつける
生活費を節約するためには、月々どのくらいの収入・支出があるかを知ることが非常に重要です。
そのため、月々の収支を家計簿などに記録することをおすすめします。
月末・月初に収支を振り返ることで、無駄な買い物や使いすぎを防ぎやすくなるでしょう。
家計簿をつけるのが手間だと感じる人は、クレジットカードや銀行口座と連携できる家計簿アプリを活用してみてください。
レシートを撮影するだけで自動入力されるアプリもあるので、ご自身に合うものを探してみましょう。
キャッシュレス決済を活用する
日常生活で必要な支払いをキャッシュレス決済に集約させることで、還元されるポイント分の節約につながります。
支払いをスマホ1台で完結させたい人は「スマホ決済」、銀行口座から直接支払いたい人は「デビットカード」など、ご自身の生活スタイルに合うものを検討してみてください。
また、クレジットカードの中には学生向けの特典が用意されている種類もあります。
クレジットカードによってポイント還元率や特典などが異なりますので、興味のある方は複数枚を比較検討してみてください。
生活費を大幅に抑えるには、家賃を抑えることが重要
先ほども解説したように、生活費を抑えるために重要な項目は「固定費」です。
特に、固定費の中でも大きな割合を占めている「家賃」を抑えることが最も重要だといえます。
たとえば、家賃を2,000円抑えられれば年間で24,000円、5,000円抑えられれば年間で60,000円の節約につながります。
大学生活4年間で考えれば、さらに大きな金額になり、大学生にとっては無視できない金額ですよね。
賃貸物件に入居してから家賃の減額をすることは難しいため、お部屋探しの段階でご自身の生活に適した家賃を考えておくことが大切です。
DOOR賃貸では家賃の上限を決めて物件を調べたり、通学時間や大学名から物件を検索したりすることが可能です。
業界最大級を誇る物件数の中から、理想の物件を探してみましょう。
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家賃を抑える住まい選びのコツ
ここでは、家賃を抑える住まい選びのコツについて解説します。
コツを押さえてご自身に適した物件を見つけましょう。
エリアや駅からの距離を広げて探す
希望のエリアや沿線、最寄り駅までの距離を広げて探すことにより、今まで検索しても出てこなかった物件が見つかりやすくなります。
たとえば、急行の止まらない駅からも探してみる、隣の地区からも探してみる、沿線を変えて探してみることなどが挙げられます。
さらに、駅からの距離が遠いところも検討することで、家賃を抑えられる可能性が高まるでしょう。
ただし、物件の立地は生活に大きな影響を与えるため、毎日の通学に支障が出ない範囲で探すことをおすすめします。
電車や自転車など実際の通学方法を利用して、物件から大学までの道のりや通学時間を事前に確認しておくと安心です。
設備や築年数などの条件を妥協する
家賃を抑えるためのコツとして、設備や築年数などの条件を妥協することも挙げられます。
お部屋探しにおいて、すべての希望条件を叶える物件を見つけるのは非常に難しいでしょう。
そのため、お部屋探しをするにあたり、ご自身の希望条件の中から優先順位を付けて、譲れない条件・妥協できる条件を決めておくことをおすすめします。
まずは希望条件をすべて書き出して、その中から優先順位を考えていきましょう。
学生寮なども検討する
一般的に、大学が運営・管理している学生寮は、その大学に通う学生のみが入居できる仕組みになっています。
賃貸物件を借りるよりも安い賃料で借りられるケースもあるため、家賃を抑えたい人は学生寮について確認してみてください。
学生寮によっては管理人がいたり、食堂が併設されていたりするなど、賃料以外にメリットがある場合も。
特に女性の方には、比較的セキュリティがしっかりしている学生寮はオススメです。
しかし、門限があったり、設備の一部を他の学生と共有する仕組みになっていたりするなど、寮ならではの特徴もあります。
学生寮を検討する場合は、寮での生活が自分に合うかどうかも考えることをおすすめします。
まとめ
今回ご紹介したように、一人暮らしを続けていくためには家賃や食費などの生活費が必要になります。
毎月かかる生活費や仕送り額から必要となるアルバイト代を算出しておくと、学校生活とアルバイトとの両立がしやすくなるでしょう。
毎月の生活費を節約するためには、固定費の削減が効果的です。
固定費の中でも家賃は大きな割合を占めるため、お部屋探しの時点でご自身の適正家賃について考えておく必要があります。
DOOR賃貸では地域ごとの周辺相場を調べたり、大学名や通勤時間から物件を検索できたり、家賃や設備などの条件を絞って検索することが可能です。
お部屋探しの希望条件の中から優先順位を決めて、理想のお部屋を探してみて下さい!
執筆者
小花 絵里 宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/FP2級など
不動産会社や住宅メーカーの不動産部に勤務。不動産賃貸・売買契約の他、社宅代行、宅地造成などの不動産業務に携わっていました。
現在は、不動産や金融関係の執筆をするフリーライターとして活動中。夫婦で不動産投資や株式投資を行っています。
プロフィール詳細:https://www.erix.work/profile
Twitter:@writerERI
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